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EN当社はねじの切削加工でスタートした後、1964年から冷間鍛造技術を導入しました。このため、切削加工と冷間鍛造加工のどちらにも精通しており、案件によってはそれぞれの長所を組み合わせるなど、目的の形状と品質に合わせた最適なご提案が可能です。
お客様プロジェクトの構想設計段階から参画し、量産までワンストップで手がけるのが当社のスタイル。2017年には水戸工場に新たな開発拠点を開設し、「より高精度に、より早く、より低コストで」を実現するための研究開発活動を強化しています。
1/1000ミリ単位の高い精度が求められる自動車用重要保安部品分野で長年培った、ハイレベルな品質管理体制も当社の強み。市場に送り出す製品は、熟練した検査員と自社開発の専用検査機による全数検査を実施し、「良品100%」をめざしています。
目的の形状やサイズ、用途に合わせて、最適な加工方法をご提案いたします。
コイル線材(鉄、ステンレス、アルミ、銅など)を、金型を用いて常温域で圧縮成型する加工方法。生産効率が高く、特に小型製品の量産生産において高いコストパフォーマンスを実現します。当社ではパーツフォーマーによる最大7段式の冷間鍛造で対応可能。その他、ブレージング加工などと組み合わせたハイブリッドな加工もご提案でき、冷間鍛造加工における高付加価値生産の実現をお手伝い致します。
【加工製品事例】
ブレーキホース継手金具、スタッドボルト、一般製品(一部切削製品含)など
寸法・形状精度に優れ、1ミクロン単位の精度を維持します。
材料の繊維組織が切断されず、密となるため、強度が向上します。
切削ロスを低減。生産効率が上がり、コストダウンにつながります。
切削工具を用いて材料を目的の寸法形状に成形する加工方法。金型を使用しないため、少量加工において納期やコスト面のメリットを得ることができます。当社は精密切削加工を得意としており、多軸自動旋盤のあらゆる機種を保有。高い生産性を実現するとともに、素材の特性や機械の特性を熟知した技術者による作業で、複雑形状など難易度の高い切削加工のご要望にもお応えすることができます。
【加工製品事例】
ピンボール、パイプシート、グリースニップル、コネクター、軸受、プラグなど
多種多様な形状の加工が可能。仕上がりの精度が高いのも特長です。
複雑な形状であっても比較的加工効率が良く、短納期を実現できます。
金型を要しないため、初期費用が安価。小ロットの加工に向いています。
毛細管現象を応用して、2つの同金属または異種金属を、無酸化状態にした炉の中で別の低融点の合金(ろう材)により接続する加工方法。当社は、炉内の温度を高精度に管理調整しており、非常に複雑な形状をも効率よく加工することが可能。母材を溶かすことなく、ろう材のみを溶かして接合するため、高強度であり、仕上げ面が均一かつ美しいのも特徴です。
【加工製品事例】
ブレーキホース継手金具、バキュームコネクター、パワーステアリングなど
溶接困難な材料、異種材料、薄肉構造、複雑形状の接合に威力を発揮。
母材への熱影響や変形が非常に少なく、接合部外観形状が良好です。
母材間の隙間にろう材を流し込むため、高気密・高強度が実現します。
当社の主力製品は、ブレーキホース継手金具をはじめとする自動車・二輪車用重要保安部品。その製品の不具合が人の生命に直結するため、品質管理体制に万全を期しています。日々、検査員の育成やスキルアップに努めるとともに、画像処理技術などを活用した独自の自動検査システムの開発にも注力。お客様製品ごとにカスタマイズした高精度かつ効率的な検査体制で、信頼の品質をお届けします。
【加工製品事例】
メス金具自動検査機、メガネ金具自動検査機、スタッドボルト画像処理など
製品特性に合わせて最適な検査条件を都度プログラムできる自社開発の装置。
目視では確認しきれない微細なキズや汚れなども発見することができます。
生産工程に適宜、必要な自動検査装置を組み込み、検査効率を高めます。
当社のオンリーワン技術「ブレーキホース継手金具の一体成形」についてご紹介します。
国内でいち早くパーツフォーマーを導入し、冷間鍛造のパイオニアとして自動車向け重要保安部品の製造に長年携わってきた当社。品質向上、コスト削減、省資源化など、お客様や社会のニーズにお応えすべく、技術を磨く中で、1998年に7段式パーツフォーマーを用いた「ブレーキホース継手金具の一体成形」というオンリーワン技術を生み出しました。
開発のきっかけは、パーツフォーマーを担当するベテラン技術者が極細パイプを手がけた際のひらめきでした。「この技術を応用すれば、別々に加工しているニップルも1パーツで加工できるかもしれない」。その斬新な発想から2年の歳月を経て、ブレーキホース継手金具の一体成形技術が日本で初めて実用化されたのです。
従来、冷間鍛造から切削加工、ブレージング(溶着)加工まで、複数の工程を要していたブレーキホース継手金具の製造ですが、当社の7段式パーツフォーマーによる一体成形技術を用いれば、生産工数を大幅に低減することが可能。さらにコスト削減、材料歩留まりの向上など、さまざまなメリットをもたらし、各方面から高い評価をいただいています。
大川精螺工業は冷間鍛造をコア技術に、従来不可能とされてきた高精度かつ高品質な金属部品の量産を実現可能にしてきました。しかし、私たちのものづくりに終わりはありません。まだ誰も実現していない、前人未到の冷間鍛造を。ひらめきやアイデアを大切にし、ひたむきに技術革新に挑む大川精螺工業のものづくりはこれからも続いていきます。
冷間鍛造をはじめ、切削加工、ブレージング加工など、私たちの手から生まれる金属加工技術をより多くのお客様へ。
金属部品の新規開発や量産に関するご相談をお気軽にお寄せください。